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「Sレンジ」を試してみる [VWゴルフVI 1.2TSI]

面倒くさがりな性分なのでしょうか、納車時以来ずっと「Dレンジ」固定で運転していました。それで何か困ることもないので、マニュアル変速も滅多に行いません。上位グレードと違って、ステアリングホイール裏に変速パドルは付いていませんし。

登り下りとも勾配がきつくコーナーの曲率の小さな道路を走る機会があったので、「Sレンジ」を試してみました。

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結論:おもしろい。Dレンジよりも2つ3つ低いギヤを積極的に使い、エンジン回転数を3000rpm以上に保とうとします。なので、77kW(105PS)/5000rpmの非力なエンジンでも、「スポーツ」している感じが味わえます。小さな排気量のエンジンが頑張っている感じがほほえましい。減速時はフォン、フォンと回転合わせして、気分をもり立ててくれます(ホントは3ペダル車に乗って、自分でやりたいんですけどね)。

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たまーにスポーツ気分を味わうには最適なモードかと。必ずしも飛ばす必要はありませんし、ま、実際そんなに速くない。

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VWの次期中核エンジン [VWゴルフVI 1.2TSI]

すでに欧州で発表になったアウディA3には搭載されていますが、次期ゴルフなどに搭載されるエンジンについて、備忘録を兼ねてまとめておきます。EA111あらためEA211です。我が車が積む1.2TSI 2Vターボは短命に終わるわけです。軽量化のために採用したアルミブロックはEA211の先取りでした(と、強がってみる)。

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(素材:Volkswagen/以下同)

82mmのボアピッチは引き継いでいます。最大の変更点は、吸排気の向きを逆転させたこと。EA111は排気前でしたが、EA211は吸気前です。ディーゼルエンジンと向きを合わせたうえでマウンティングポジションを共通化。EA111では10度前傾していましたが、EA211では12度後傾させ、クランクセンターからエンジン前端までの寸法を50mm短くしています。

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EA211の特徴をまとめておきます。
・アルミダイキャスト製シリンダーブロック:鋳鉄ブロックのEA111・1.4TSIに比べて22kg軽い。
・1.4TSIのクランクシャフトメインベアリング径は54mmから48mmへ小径化。クランクシャフトは20%、コンロッドは25%軽量化。
・エキマニはシリンダーヘッド一体:排気エネルギーを有効に使うため。かつ高負荷時に効率的に冷やすため。
・小型シングルスクロールターボ。
・デュアルループ冷却システム:基本的には機械式ポンプ駆動の高温ループを運転。必要に応じてターボやインタークーラーを巡る電動ポンプ駆動の低温ループを稼働させる。室内はシリンダーヘッドのループから熱を導く(ので、早く暖まる)。
・吸気バルブは50度の範囲で可変。1.4TSIの高出力版(103kW)は排気側にも可変バルブ位相制御を組み込む。
・バルブ駆動はローラーカムフォロワーを介す。
・直噴インジェクターの最大噴射圧は200bar。
・1.2TSI/1.4TSIの圧縮比は10.5:1。
・インタークーラーはインダクションパイプ一体の射出成形プラスチック製。
・DOHCの駆動はチェーンではなく20mm幅のトゥースドベルト。
・補機類はブラケットを介さず、ブロックまたはサンプにねじ留め。
・低負荷(1250-4000rpmかつ25-100Nm時)で2番、3番シリンダーをシャットオフするアクティブ・シリンダー・マネージメント(ACT)を1.4TSIの高出力版(103kW)に設定。
・スタート/ストップ+バッテリー回生システムは標準設定。
・徹底したモジュラー構造。

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1.0L・3気筒ポート噴射(MPI)自然吸気エンジンはUpが搭載。中核は1.2TSIと1.4TSIでしょう。横置きエンジン車両のコンポーネント標準化を意味するMQB(モジュラー・トランスバース・マトリックス)にのっとった次期ポロ、ゴルフ/ジェッタ/ティグアン/トゥーラン/シャラン/パサート/CCはEA211型を積むことになります。

1.2TSIには63kW(85PS)/165Nmと77kW(105PS)/175Nmの2仕様を設定。1.4TSIは90kW(122PS)/200Nmと103kW(140PS)/250Nmの2仕様を設定。1.4TSIの最大トルクは、どちらも1400-4000rpmの範囲で発生します。

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ちなみに、ACTもMQBもドイツ語表記の頭文字を組み合わせているので、英語表記と一致しません。最新技術全部載せの合理的なエンジン、仕上がりが楽しみです。

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マルドナドのエンジンブロー(原因推測) [F1]

印象に残っているのは2010年第17戦韓国GPでレッドブルのS.ベッテル車(ルノー・エンジン搭載)を襲ったエンジンブローで、あのときは画面を通じて飛び散るパーツが見えました。2012年第2戦マレーシアGPでウィリアムズのP.マルドナド車(ルノー・スポールF1製エンジン搭載)を襲ったエンジンブローは、そこまで大事に至らなかった模様。

バンク側のテールパイプからぽっぽっと青白い煙が出て、その後、煙の勢いが強くなっていったので、エンジンブローの引き金となる破壊でもっとも多いとされるピストンクラック型でしょうか。ある1点に集中した負荷が徐々にピストンを浸食し、クラックが入る。ピストンが上下する過程でその亀裂から燃焼ガスやオイルミストが出入りすることで、青白い煙が発生する仕組み。疲労破壊の一種ですね。何が原因でそれが起きたのか、これから検証していくのでしょう。

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写真:TMG)

上の写真はピストンクラックの例。トヨタのエンジンですが、コース上でブローしたピストンではなく、役目を終えたエンジンをベンチにかけて性能測定した際に発生したもの。まぁ、こんな風というイメージということで。

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(写真:Renault Sport F1)

ルノー・スポールF1ではいまごろ、原因究明の準備を始めていることでしょう。RSF1の施設や活動の概要は、『Motor Fan illustrated Vol.66 レーシング・エンジン2』に掲載しています。

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【レースな世界紀行2004】その8の2 [レースな世界紀行 2004]

片付けものしていて「どうしたんだコレ」と思っていたモノの正体というか、手に入れたいきさつが明らかになりました。ま、例によって忘れていただけなんですが。

その8の2
F1第4戦サンマリノGP
イタリア・トリノ〜ブリジゲッラ〜イモラ

で、サンマリノ共和国ならぬイモラに向かったわけだか、宿泊地はサーキットから西へ25km離れたブリジゲッラという山の中だった。サーキットは大抵郊外にあって、サーキットのほかに観光の目玉になるようなスポットはない。だから、宿泊施設はまばらである。いきおい、サーキットの近くに点在するわずかな宿泊施設は、年に一度の大イベントのために訪れる関係者であっという間に埋まってしまう。“たまに訪れる”ような人たちは、20kmや30kmは離れた宿を覚悟せねばならない。

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ブリジゲッラはイタリアの田舎の典型のようなところである。道の両サイドはオリーブ畑。畑を縫うように、1本道がくねりくねりと延びている。クルマで70〜80km/h出して走るのにちょうどいい。

どうしてそんなところに宿があるのかといえば、ブリジゲッラは中世の城や街並みで有名だからだ。高級オリーブオイルの産地でもある。近くには蜂蜜の産地もある。そうして、避暑地の観光ホテルのような様相を呈したホテルが崖に張り付くように4軒ばかりある。崖のふもとには大きな温泉場もある。これも観光客を引き寄せる理由である。

フランスからやって来たらしい観光客の一団を見かけたが、観光地といえども人影はまばらだ。中世の噴水と中世の塔と教会とが並んだ町のメインストリートに出かけたところで、人っ子ひとりいない。といって、ゴーストタウンのような寂しさ、侘びしさはなくて、のんびりほのぼのしたムードが漂っている。

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理由は所在なげにたむろっている老人だろうと見当をつけた。人っ子ひとり、というのは歩いている人のことで、人がまったくいないワケじゃない。道路に椅子やテーブルを広げたバルがそこかしこにあり、リタイアした老人がけだるそうに腰を下ろしている。会話を交わしている老人連中もいるが、激論をかわしている老人はいない。ただ黙って座っている老人連中ばかりだ。見慣れない東洋人などがうろうろしているのが珍しいのだろう。通りを歩いていると、好奇に満ちた視線を浴びることになる。

名物のオリーブオイルでも買って帰ろうと思ったが、どの店も閉まっていた。ドアの張り紙を見ると、12時から3時までは昼休みであることがわかる。3時に開いた店は7時に閉まる。夏時間に入ったヨーロッパの春の日は長く、8時頃まで照明なしで読書を楽しめる。日中は半袖で十分だが、湿度が低いせいで木陰は涼しい。朝晩は上着が必要なほどに冷え込むが、冷え加減がいい具合に気持ちと体を引き締めてくれる。

後日出直して、軒先にオリーブオイルを並べた1軒に入り、750ml入り17.7ユーロ也のエクストラ・バージン・オイルを1本買った。

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近くのリストランテでは、わずか2ユーロでカレー皿大の大きな皿にサラダを山盛りに盛って出してくれる。サラダと一緒に地元産のエクストラ・バージン・オイルとアチェト・バルサミコのボトル、それに塩の入った容器をテーブルに置いてくれる。

回転寿司の醤油と同じで、調味料はすべてただ。生のレタスにオリーブオイルをたっぷりふりかけ、バルサミコを水玉模様がつく程度に振りかける。緑と紫のコントラストが食欲をそそる。最後に塩をさっとふりかけて完成。至ってシンプルだが、最高のグリーンサラダが出来上がる。

2004年のサンマリノGPは、いつもよりちょっと特別なグランプリだった。1994年にアイルトン・セナがレース中の事故で亡くなってちょうど10年になるため、記念のイベントごとが多く予定されていたからだ。

サーキットの近くでセナの写真展が行われていた。ゲートの近くでは、発売されたばかりのセナの写真集を売っていた。メインゲートの近くに貼ってあった宣伝ポスターを眺めていると、恰幅のいいイタリア人のおじさんが近寄ってきて腕を引っ張る。引っ張られるままに着いていくと、写真集を売っている小さなブースに連れて行かれた。

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おじさんは狭いブースの中にいる若いおねーさんにものすごい勢いで話しかけている。残念ながら、内容は100%理解不能である。「買わされるのかな」と覚悟を決めたが、おじさんの話に納得したおねーさんは、ブースの奥からゴムで巻いたポスターを1本取り出して、僕に手渡した。おじさんは、僕がポスターを見る様子に物欲しげな雰囲気を感じ取ったのだろう。

厚意をありがたく受け取ることにし、一旦は立ち去ったが、おねーさんのやさしい笑顔が忘れられずに引き返し、写真集を買った。なぜか、はにかんでいる。こういうとき、言葉ができれななぁ、と思う。
(つづく)

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三菱i-MiEVパイクスピーク参戦車両(スケッチ)など [モータースポーツ]

三菱自動車でのインタビュー相手が、「いやぁ、楽しみにしているんですよぉ」とうれしそうに語ってくれたのが、2012年7月に開催される「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」。i-MiEV(アイミーブ)の電動コンポーネントを搭載したプロトタイプ車両で参戦します。

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(素材:三菱自動車)

ステアリングを握るのは増岡浩選手で、そのことがいっそう士気を高めている様子。社員でなくても、楽しみです。プロトタイプカーの出来映えにも期待(させてくれるスケッチですね)。

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(素材:三菱自動車)

パイクスピークといえば、コンペティターリストの「Electric」クラスには2台のMitsubishiを含めて合計8台が載っており、そのうちの1台には「Toyota Motorsport」の記述があります。ドライバーは「Fumio Nutahara」。参戦車両は未定となっておりますが、2011年にニュルブルクリンク北コースにおける電動車両のラップレコードを記録(7分47秒794)した、TMG EV P001でしょうか。

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写真:TMG)

こちらも、楽しみ。

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(写真:TMG)

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三菱ミニキャブ・ミーブと1500W電源供給装置 [クルマ]

三菱自動車本社ショールーム(東京都港区芝)を横目に見て奥に進もうと思ったのですが、軽商用電気自動車の『MINICAB-MiEV(ミニキャブ・ミーブ)』と3月9日に発売になったばかりの(発売は4月27日から)1500W電源供給装置『MiEV power BOX』が展示してあったので、見学してきました。使用シーンがイメージしやすいような展示となっています。

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電源供給装置はミニキャブ・ミーブ(i-MiEVでも可)の急速充電コネクターに接続して使います。ミニキャブ・ミーブが積んでいる電池は直流(DC)なので、家庭用電化製品が使えるよう、交流(AC)に変換するのが電源供給装置の役割。いわゆるDC-ACコンバーターです。

ミニキャブ・ミーブやi-MiEV(アイミーブ)向けには、車内のアクセサリーソケットに差し込んで使うDC-ACコンバーターがディーラーオプションで設定されていますが、こちらは定格容量100W。車内でパソコンを使うくらいなら問題ないでしょうが、それ以上はちょっと……。

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MiEV power BOXを使うと、電子レンジ(700W)や照明(160W)を使ってもまだ余裕があります、というデモ。車外のコネクターから電源がとれるので、ドアを閉めておけるのがありがたいかと。レジャー用というより、災害時の非常用電源としてのニーズから生まれた機能。うーん、頼もしい。

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【レースな世界紀行2004】その8の1 [レースな世界紀行 2004]

2012年シーズン始まりましたね。8年前の思い出話は第4戦。2006年を最後に、開催されなくなった土地です。例によって、レースそのものの話はしておりません……。

その8の1
F1第4戦サンマリノGP
イタリア・トリノ〜ブリジゲッラ〜イモラ

久しぶりのイタリアである。特別イタリアに思い入れがある(スペインにもある。なぜならメシと酒がうまいから)ので、珍しくイタリア語会話のハンドブックなぞ携えて機上の人となった。向かった先はトリノだ。レーシングスーツやヘルメット、グローブやシューズなど、ドライバーが身につけるレース用品を主に扱うスパルコという会社を訪れた。

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スパルコ(SPARCO)は1977年の創業で、2人のラリードライバーが興した……というから、スパなんとかさんとルコなんとかさんが興した会社かといえばさにあらず。英語のスパーク(SPARK=火花)をイタリア語風にアレンジしたのが由来だという。なぜ、火花なのかといえば、車両火災からドライバーの身を守る耐火スーツを開発・製造・販売する目的で会社を興したからだ。

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そんな興味深いストーリーを語ってくれたのは、スパルコのブランド・アンド・M&T・ディレクターを務めるマリオ・コレッティさんだった。

「道に迷うといけないから」とコレッティさんは取材当日、わざわざ僕が泊まっているホテルまで迎えに来てくれた。イタリア人であるにもかかわらず(?)、約束の時間よりもかなり早くホテルに来てくれた。スパルコに転職する以前は、潤滑油を扱う会社に勤め、イギリスにいたというから、そこで身につけたマナーだろうか、と想像する。

「イタリアの外で10年働いたからね。そろそろ戻りたいと思っていたところで、スパルコからいい話が来た」

BMW330Xのステーションワゴンをスマートに操りながら、コレッティさんが話す。といっても、転職して1年。まだトリノには不案内とみえて、ホテルから工場まではナビシステムのルート案内を頼りにしていた。通るべきオーバーパスをやり過ごしてしまったときなどは、「つい、話に熱中しちゃって」と茶目っ気たっぷりにごまかしてみせた。
「キミは運がいいよ。2日前までは冬みたいに寒かったんだ。ところが今日は夏みたい。アルプスがきれいに見えるだろ。天気が悪いと何も見えないんだから」
 アウトストラーダの左右に雪をかぶった峰峰が見える。

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「日本にもアルプスと呼ばれる地域があるんですよ」
「知っているよ。前の会社にいたときに何度か行ったことがある。富士山はきれいだよね。ほら、見えるかい、あの山。あの山の上に僕の家があるんだ。部屋からアルプスが見渡せるんだ」

うらやましい限りである。工場ではカーボンファイバーを使った製品の製造工程を見学した。カーボンファイバーを使って何を作るのかといえば、F1用のヘルメットであり、市販車用のシートであり、市販車のボディに取り付ける空力パーツであったりする。この会社はフェラーリの最上級モデル、エンツォのアンダートレイやシートを作っているのが自慢である。

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零下18℃の保管庫からカーボンファイバーの素材を引っ張り出してくるのも、コンピューター制御のカッティングマシンを操るのも、モールドにカーボンファイバーのシートを張り込んでいくのも、完成品が設計通りに出来上がっているかどうかチェックするのも、すべて女性であった。
「なぜ、女性が多いんですか」
と質問すると、山のてっぺんに住んでいるコレッティさんはエスプレッソを引っかけながら、こう説明するのだった。
「手作業は女性が一番さ。それに、なごむだろ?」

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サンマリノはイタリア北東部にある面積わずか61平方キロメートルほどの共和国だ。世界で5番目に小さい国で、切手やコイン、ワインや陶器などを観光の目玉としている。面積707平方キロメートルのバーレーンを訪れたばかりなので、「ははーん、バーレーンの10分の1よりもちょっと小さいくらいか」と見当をつけたが、調べてみれば東京大田区(59・46平方キロメートル)や世田谷区(58・08平方キロメートル)よりわずかに大きい程度である。

それはさておき、F1サンマリノGPはサンマリノ共和国では開催しない。アドリア海に近いサンマリノ共和国から100kmは内陸に寄った、イモラという牧歌的な風景の広がる小さな街に1周4.933kmのサーキットがあり、ここでレースを行うのを常とする。どうしてこんなややこしいことをするのかと言えば、F1は1国1グランプリが原則だからだ。イタリアでは例年9月に、ミラノ近郊のモンツァという町でイタリア・グランプリを開催している。

でも、イタリアのことである。あのフェラーリのお膝元である。ティフォシと呼ばれる熱狂的なフェラーリ・ファンがいる。1年に1回では飽き足らず、どうしても、もう1回イタリアでF1を見たい。というわけで1980年以降、モンツァに加えてイモラでF1が開催されている。イタリア・グランプリはすでに存在するので、近く(といっても100km南東)に位置するのを幸い、サンマリノの名前を借りて開催しているのだ。

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こうした例外は他にもあって、ミハエル・シューマッハの活躍でF1人気沸騰中のドイツでは、ホッケンハイムで行うドイツGPのほかに、ニュルブルクリンクで行うヨーロッパGPがある。かつては、ルクセンブルクGPを名乗ったこともあった。

日本でF1ブームがにぎやかだった頃は、鈴鹿の日本GPのほかに、岡山の英田でパシフィックGPが開催されていた。サンマリノにしてもヨーロッパにしてもパシフィックにしても、苦し紛れである。パシフィックはすでに消滅したが、サンマリノもヨーロッパもいずれは消え去る運命だろう。

F1は脱ヨーロッパの流れが加速しつつあり、2004年にはバーレーンと中国でF1が初開催。これにともなって年間18戦ものレースが開催される運びとなった。F1史上、年間最多のレース数である。トルコやドバイなどもF1開催に名乗りを上げているため、伝統のある開催地といえどもうかうかしていられない状況となってきた。
(つづく)

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スバル・インプレッサ1.6i-L [クルマ]

インプレッサそれ自体にも興味があったし、第3世代水平対向4気筒エンジンのFB型、それも1.6L版にも興味があったので、試乗が楽しみでした。カタチも好み(ハッチバックのほうも)。

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月に1回出かける千葉方面からの帰途、50km強の高速道路を含めて2日間で合計100km弱の試乗でしたが、試乗期間中の総合燃費は14〜15km/Lで、感覚的には普段乗っているVWゴルフ1.2TSIと同等という印象。力の出方も似たような感じで、アクセルペダルを深く踏み込む必要はなし。

ただ、暖機運転モード時はエンジン回転が1400-1500rpmまで上がるのがちょっと……。住宅街をそろそろ運転したいのに、クルマは早く走ろうとする。それを押さえ付けるのに難儀。速度コントロールに気を遣います。寒い冬の走り出しは要注意。

ミラーの面積が大きいのはいいですね。クルマが大柄ではないので、取り回しに気を遣わなくて済みます。Aピラーやサイドウィンドウ開口部、ダッシュボードやウィンドウ下端のラインなどで構成する空間の作り方が絶妙なのでしょう。車両感覚がつかみやすいし、外の状況を把握しやすい。それが、運転のしやすさにつながっているような気がします。

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前席ドアは、ヒンジの取り付けを工夫することにより、ドア上部が下部よりも大きく開く構造。大きくドアを開けない狭い場所で上半身を出し入れするのに効果を発揮しそう。

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リヤは、Bピラー下部の室内側への張り出しを抑え、足先をストレスなく室内に運べるように気を遣っています。言われなければ気づかないけれども、「なんだか楽に付き合えるなぁ」と感じる裏には、こうした配慮があるのですね。

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座高が人並み外れて高いせいもあるのですが、後席ヘッドスペースはあとちょっと欲しかったです(欲張りなのは承知)。

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FB16型エンジンを見てみます。スバルの水平対向エンジンの伝統で、後方吸気。

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と記したのにはワケがあって、FB20型をベースにBRZ専用に開発したFA20型は前方吸気だから。エンジンを後ろに押し込めようとすると、レイアウト的に成立しないからですね。吸気を前にもってこようとするとオルタネーターが邪魔になるので、設置場所を変えています。ストラットタワーとエンジンの位置関係にも注目。

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クルマ良し、エンジン良し。MT・4WD好きとしては、1.6Lエンジン搭載車にのみ設定のある5速MT・4WD仕様がとっても気になります。

新型インプレッサ初見の印象はこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2011-05-17-1

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日産デルタウィングに至るまで - その2 [モータースポーツ]

ACOが2012年のル・マン24時間レースに特別な出場枠を与えたのは、デルタウィング・レーシングカーズを中心とする合同チームでした。その名も「プロジェクト56」。56の数字は、ル・マン24時間レースの最大出走台数が55台であることに由来します。56番目のグリッドは、前代未聞のユニークな技術に与えられる賞典外の出場枠だそう。

デルタウィングと合同チームを構成するのは、ダン・ガーニー率いるオール・アメリカン・レーサーズ(AAR)。カリフォルニアに本拠を置くAARが製造を担当。車体開発はハイクロフト・レーシングが務め、アメリカン・ル・マン・シリーズの創設者、ドン・パノスがアドバイザーを務めます。チーム構成員の人となりは割愛。ひとりだけ紹介しておくと、デルタウィング・レーシングカーズを率いるベン・ボウルビーは元ローラのデザイナーで、ローラ時代には全日本F3000の設計も手がけたとか。

ル・マンに出場させるため、シングルシーターだったデルタウィングは2シーターに設計し直されました。これにともない、ボディはワイドに。フロントタイヤのサイズやサスペンションの構成は変わりなし。アームはすごく短いですが、ダブルウィッシュボーン式を採用しています。軽量化を徹底するため、縦置きギヤボックスの変速段は「5」にするとしていましたが、実際はどうなったでしょうか。

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素材:DeltaWing)

主要スペックは以下のとおり。
・車重:475kg
・ホイールベース:2.90m
・トレッド(前/後):0.6m/1.7m
・全長×全幅×全高:4.65×2.0×1.03m
・燃料タンク容量:40L
・タイヤサイズ(前):4.0/23.0R15(幅約100mm)
・タイヤサイズ(後):12.5/24.5R15(幅約320mm)
・前後重量配分:27.5:72.5
・空力効率(L/D):>5.0

ちなみに、2010年スペックの童夢S102iのL/Dは4.4。CoP(空力中心)は48。シミュレーションによるとル・マン仕様のデルタウィングは3分40〜45秒のラップタイムを刻めるとしていますが、どうでしょうか。で、終わってはいけないくて、エンジンのコンストラクターとして日産が名乗りをあげ、今回の発表に結びつくわけです。

プロジェクト56側からの働きかけに、ヨーロッパ日産が応じた格好でしょうか(「ヨーロッパ日産」なところがミソ)。実態はエンジンサプライヤーですが、まるで日産のクルマに見えます(PR上手、ということで)。

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(写真:Nissan)

シングルシーター時代はファイアストン製タイヤを想定していましたが、日産デルタウィングはミシュラン製(北米ミシュラン扱い)を装着しています。

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(写真:Nissan)

エンジンは1.6L・直4直噴ターボ。ジューク16GT FOURが積んでいるMR16DDTがベースでしょうか。出力が300馬力前後であることは、シングルシーター時代の想定と変わっていません。

日産ジューク16GT FOURの過去エントリー↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2010-12-07

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(写真:Nissan)

いかにも強大なダウンフォースを発生しそうなリヤまわりです。

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(写真:Nissan)

トレッド幅100mmのタイヤでも「曲がる」らしいですが、こればかりは実戦で確認するしかなさそうですね。

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(写真:Nissan)

ところで、POWERD BY NISSANなル・マンカーは日産デルタウィングが久々なのではなくて、2011年にすでに存在しています。ル・マン24時間では、LMP2でクラス優勝、インターコンチネンタル・ルマンカップ(ILMC)ではタイトルを獲得しています(写真はILMCでタイトルを獲得したシグナテック日産)。

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(写真:NISMO)

ここからは告知(宣伝?)です。POWERD BY NISSANなエンジンはニスモが開発・製造を担当。2012年のル・マン24時間では、LMP2にエントリーする車両の半数以上をニスモ製カスタマーエンジンが占める見込み。

エンジンの正体はVK45型で、もとはといえば2006年(最終戦の1台のみ)〜2009年にSUPER GT GT500クラス出場マシン(フェアレディZ/GT-R)に投入されたもの。もっとさかのぼると、シーマやフーガが搭載していました。スプリントレース用だった4.5L・V8を耐久レース用に仕立て直して供給しています。

詳細は発売中の『Motor Fan illustrated Vol.66/レーシングエンジン2』にまとめています(写真はページデザインのイメージ。一部)。

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というわけで、結局のところ、ル・マン24時間がとっても楽しみです。

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日産デルタウィングに至るまで - その1 [モータースポーツ]

日産デルタウィングが話題(というより、個人的に気になって仕方ない)なので、経緯をまとめてみました。でも、一気に整理する余裕がないので、分割します。悪しからずです。

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写真Nissan

インディカーは2012年にシャシーを一新するにあたり、コンペを開催しました。ダラーラやローラ、スウィフト、BATとともに名乗りを上げたのがインディアナポリスに本拠を置くデルタウィングLLC。軽量・低ドラッグがコンセプトで、結果的に従来の半分のエンジンパワーで235mphの最高速度を達成するというもの。出力が半分で済むので、燃料も大幅に節約できるのがウリ。

初公開は2010年2月のシカゴショーでした。

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素材:DeltaWing)

ドライバーの着座位置はずいぶん後ろにあります。

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(素材:DeltaWing)

フロントが極端に細いのは、軽量化のため。と同時にドラッグも減る。リヤが三角平面なのは、ここで強大なダウンフォースを発生させるため。主なスペックは以下のとおり。

・ドライバー込み重量:1030ポンド(約468kg)
・ホイールベース:125インチ(3175mm)
・フロントトレッド:24インチ(610mm)
・リヤトレッド:70インチ(1778mm)
・エンジン最高出力:300馬力

ストレスを受けない状態で搭載されるエンジンは、4気筒ターボを想定。ダウンフォースの8割はリヤで発生する設計(青い部分が圧力の低いエリア)。

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(素材:DeltaWing)

すでにご承知かと思いますが、インディカーのコンペを勝ち抜いたのはダラーラでした。こんな格好です。

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(写真:Indycar)

コンペに勝ち残れなかったデルタウィングは、次なる活躍の場を求めてル・マン24時間レースの主催者であるACOに働きかけたのでした。大幅に軽量化できるポテンシャルがACOの興味をひき、別枠(新技術をプロモートする意図)での出走が認められたそう。うーん、このあたりのニュース、見過ごしていたなぁ。(つづく)

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