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ルノー・スポールF1のエンジニアとドライバーの交信 [F1]

US GPが始まったので思い出したワケでもないのですが、第16戦日本GPのフリープラクティス3回目はルノー・スポール・フォーミュラ・ワン・チームのガレージで見学させていただいたので、そのときの様子を少しお伝えします。ヘッドセットを貸してくれましたので、レースエンジニアとドライバーの無線交信を聞くことができました。

このレースが最後になったジョリオン・パーマーとエンジニアの交信より、ニコ・ヒュルケンベルクとエンジニアの交信の方が圧倒的に活発でした。

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セッション開始早々、ニコをコースに送り出します。

エンジニア「オーケー、ニコ。シナリオ7にしてくれ。トラックはクリアだ。ボッタスが7秒後ろで計測ラップを行っている」

ニコ「コピー(了解)」

無線交信を聞いていると、「オーケー、ニコ」がレースエンジニアの口ぐせであることがわかります。「シナリオ」とは、パワーユニットのマネージメントなどに関するプリセットです。ステアリングホイールの右側に配置されているロータリースイッチで切り換えます。「シナリオ2に変えて」「今度はシナリオ1」と、セッション序盤はシナリオの確認を中心に行っていました。

走行データから、ターン11(ヘアピン)で苦しんでいる様子を感じ取ったのでしょう。エンジニアからニコに無線が飛びます。

エンジニア「ターン11をアジャストしよう」

ニコ「フロントタイヤがとても重たい」

アンダーステア症状に苦しんでいるようです。

エンジニア「デフ・エントリーを6にしてくれ。そうすればアンダーステアは解消できると思う」

コーナー進入のデフの利きを弱くする方向で調節しろと指示を出したのでしょう。シナリオとデフ・エントリーのロータリースイッチは、右の親指で調節できる位置にあります。

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セッション開始から十数分が経過した頃、ピットレーン出口でスタート練習をするよう、エンジニアからニコに指示が出ました。

エンジニア「このラップでピットレーンをドライブスルーして、出口でスタート練習をするんだ」

ニコ「コピー」

エンジニア「リチャージ(エネルギー回生による充電)をオフにして、シナリオを2にしてくれ。バーンアウト(タイヤへの熱入れ)を2回して、スタートするんだ。(スタート練習後は)ターン9(デグナー2個目)までプッシュしてくれ」

スタート練習は狙いどおりにいかなかったようで、ニコに対して「もう1回」の指示が飛んでいました。

バルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)がターン14(スプーン)出口で外側のガードレールに接触し、コース上に部品が散乱したため、セッションは赤旗中断になりました。ガレージに戻ってきたニコとエンジニアのやりとりが始まります。

エンジニア「次ぎに出るときは燃料を軽めにして、スーパーソフトを付ける。課題はフロントウイングをどうするかだ。昨日のセッション(FP1)の最後に試したのに戻すか、いまので行くか決めたい。路面は急速に良くなっているから、(ソフトならまだしも)スーパーソフトを履いてアンダーステアに悩みたくないな」

ニコ「そうだね」

こちらが新しいフロントウイング。

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こちらが現行バージョン。結局、新バージョンは投入されませんでした。

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ニコはセッションを通じて、アンダーステアに悩んでいる様子でした。

エンジニア「何かコメントは?」

ニコ「ハイスピードでひどいアンダーステアを感じた。第1セクター、とくにターン2で。エントリーも問題で、ターン9と11はいまだにトリッキーだ」

思うように曲がってくれないマシンと格闘している様子が伝わってきます。

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【F1日本GP2017】セッション中のルノーのガレージ [F1]

フリープラクティス3回目から予選にかけて、ルノー・スポール・フォーミュラワン・チームのガレージを案内してもらいました。詳細はいずれ、『auto sport』誌に掲載されます。普段目に触れない部屋がいくつもありましたが、ここではほんのサワリだけ。

予選前、ニコ・ヒュルケンベルグがフィジカルとメンタルをウォームアップするために、ガレージの背後でサッカー版のキャッチボールをしていました。

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ガレージの奥から、ジョリオン・パーマー側のスペースを見ます。

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車両に装着する直前のタイヤウォーマーの設定温度は110℃。近くにいると相当な熱気を感じます。

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コースに送り出した後です。メカニックがモニターを見つめ、成り行きを見守っています。

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よく使う工具を置くトレイ。

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予選終了後、メカニックがフロントウイングを相手になにやら作業をしています。

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フロントウイングの角度が設定した数値を保っていたかどうか、確認していました。

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【F1日本GP2017】メルセデスAMGのギザギザなど [F1]

2016年までに比べて自由度が大幅に増したバージボードエリア、過激に進化しています。フロントサスペンションのロワーアーム〜アップライト〜フロントウイングのトレーリングエッジ〜ノーズに囲まれたエリアをできるだけ広くし(黄色い線で囲まれた部分)、そこから取り込んだ空気を緻密に制御して空力性能を高めようという考えでしょう。

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バージボードエリアに寄ってみます。空力パーツがギザギザしていますが、このギザギザの目、どんどん細かくなっています。メルセデスはロワーアームのマウント位置を高くするために、アップライトにエクステンション(矢印)を設けてアッパーアームのマウント位置を高くしています(上下アームの適正な間隔は保ちたいので)。

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メルセデスAMG W08 EQパワー+は、ノーズの脇に湾曲した三角形のパネルが取り付けられているのが特徴ですが、第16戦日本GPには仕様違い(新旧?)が持ち込まれていました(矢印)。

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ギザギザエリアを斜め前方から見てみます。メルセデスの例ですが、露骨に横を向いているパネルもありますね。カラーリングが施してある最外側のパネルはウイングを横倒しにしたような形態です。

MERCEDES-AMG W08 EQ POWER+
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上のアングルでは隠れて見えませんが、フロアの前端にもギザギザした処理が施してあります。ギザギザの目、クルマ全体で一体いくつあるのでしょう。

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バージボードエリアがギザギザしているのは他のチームも同じですが、全体の構成やディテールはチームによって異なります。

RENAULT R.S.17
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McLAREN MCL32
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リヤも少し。ドライブシャフト(矢印)をロワーアームの後ろ側レッグやトーコントロールロッドと一緒にシュラウドで覆うのは近年の定番。これも空力のため。

MERCEDES-AMG W08 EQ POWER+
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マクラーレンはもっとシンプル(大胆?)にまとめていますね。

McLAREN MCL32
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【F1日本GP2017】ホンダRA617Hのディテール [F1]

鈴鹿サーキットに来場している方限定の情報にはなってしまいますが、GPスクエアのホンダブースに、マクラーレンMCL32が搭載するパワーユニット、Honda RA617Hが展示してあります(矢印のあたり)。

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ホンダRA271やRA271E(1964年)、RA168E(1988年)、RA004E(2004年)が近くに展示してあります。

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「2017年は展示用エンジン作るかどうかわからない」と聞いていたので、サプライズ展示にびっくりです。クリアケースで覆われているため、映り込みの関係で撮りたいところが撮れなかったりしますが、2016年のRA616Hとの違いを中心に見ていきましょう。

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RA616Hに関する全体/詳細写真や詳細情報はこちらに載っています↓



横から見ると、コンプレッサーが前方に突き出して搭載されていることがわかります。RA616HではVバンク間に収まっていたので、大きな違い。体格の大きなコンプレッサーを搭載する都合で、レイアウトを変更したのでしょう。

その結果、オイルタンクがずいぶん複雑な形状を強いられています。

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エンジン前面左側を見たところです。コンプレッサーで圧縮された空気をインタークーラーに導くパイプや、インタークーラーで冷却された空気がプレナムチャンバーに向かうパイプなどが見えます。これらのパイプ類、RA616Hではエンジン右側にレイアウトされていましたが、RA617Hでは左側にレイアウトされています。エンジン側の都合でそうしたのか、車体側の都合か……。

いずれにしても、インタークーラーの搭載位置は昨年までの「右」から「左」に変わっているはずです。

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排気の脈動効果を効果的に使うため等長エキゾーストマニフォールドとしているのは2016年のRA616Hと同じようですが、パイプの形状は変わっているようです。RA616Hで独立巻きにした断熱材は、2015年のRA615Hと同様のバッグ(袋)型に戻っています。うーん、なぜでしょう……。

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高圧燃料ポンプを吸気側カムシャフトで駆動するのはRA616Hと同じです。RA616Hはインジェクターを燃焼室の頂点付近に配置するトップインジェクターでしたが、展示エンジンを見た限り、RA617Hは「トップ」とは言い切れないような……。

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RA617Hの後ろ側を見てみましょう。RA616Hとはずいぶん様子が異なります。軽量化のためでしょう、油圧アクチュエーター駆動のウェイストゲートはRA616Hの2基から1基に減っています。左右バンクからの排気をどう集合させて、どう逃がすかがウェイストゲートまわりの設計のポイントになりますが、その目処が立ったからこその1基化に違いありません。

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プレナムチャンバーから後方に伸びる4本(隠れているので本当は6本)の吸気ブランチが、RA617Hの外観を特徴づけています。動的効果をより効果的に利用するために長くしたのでしょうか。プレナムチャンバーを高くするのは限界があるので、後方に延ばして距離を稼いでいるということでしょうか(曲がってしまうことによるロスはあるにしても)。

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見どころたっぷりです。

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【F1日本GP2017】メルセデスAMGの芸細ボルテックスジェネレーター [F1]

鈴鹿サーキットのピットレーンで、車検順番待ち中のMERCEDES-AMG F1 W08 EQ POWER+と遭遇しました。ディテールが凝りに凝っていて、これ1台見ただけでお腹いっぱいです。

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フロントウイングです。ノーズ、短いですね。

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大まかに言って、どのチームもだいたい似たような、薄い羽根を重ねたような構成になっています。

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前から見るとこんな風。トルネードを横倒しにしたようなシルエットの流路が形成してあります。ここに空気を流したいのでしょう。

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よく見ると、上面に3つ、水滴型をした極小のボルテックスジェネレーターが並んでいます。

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前後方向に並んだ3つ、それぞれ向きが異なります。細かいですねぇ。

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フロントタイヤとモノコックに挟まれたバージボードエリアの空力アイテムが凝りに凝っていますが、そのあたりはまたいずれ。ディフューザー両サイドのエッジも処理が凝っているなぁと眺めていたら……。

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もう、そのくらいにしとけ、ということでしょう。人垣ができました……。

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【IAA2017】フェラーリのブース(ポルトフィーノとSF70H) [F1]

フェラーリのブースを見ていきましょう。向かいはマセラティ、となりはランドローバー/ジャガーという立地です。

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展示車両の目玉は、世界初公開となったポルトフィーノ。カリフォルニアTの後継となる2+2のGTカーで、エンジンはフロントに搭載し、後輪を駆動します。

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ポルトフィーノが搭載する3.9L・V8ターボエンジンが展示してありました。吸排気系や制御系に手が入っています。イオン検知による気筒別燃焼制御も入っています。441kW/760Nmの最高出力/最大トルクを発生。0-200km/hの発進加速は10.8秒だそうですが、メルセデスAMGのプロジェクト・ワンは6秒以下だと知ってしまったもので……。

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ワンピース構造のエキゾーストマニフォールドは新設計だそう。過給エンジンとはいえ、シングルプレーンの伝統は守っています。タービンはツインスクロール。

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エンジンルームを覗き込む甲斐があるというものです。

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F1マシンはブースの中央奥に、まるで御神体のように鎮座していました。

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2017年型のSF70Hルックです。ちゃんと最新の幅広タイヤを装着しています。

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展示車ではなく御神体扱いなので(?)、説明パネルの類は置いてありません。どういう素性の車両か知りませんが、ホンモノ感は漂っていました。

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創業70周年です。

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ドイツに向かう飛行機のなかで、1960年代のル・マン24時間におけるフェラーリとフォードの熾烈な戦いを追ったドキュメンタリー映画を観たばかりだったので、ちょっとばかり思い入れ深くブースを訪れました。

『The 24 Hour War』です。オフィシャルトレイラーはこちら↓



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【IAA2017】F1とFEを展示していたルノーのブース [F1]

メルセデスから紹介を始めたので、F1参戦コンストラクターを順に見ていきましょう。今回はルノーです。

ブースのコンセプトはここ数年不変ですが、このソフトなムード、個人的にはとても気に入っています。

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通路側の一等地には、2027年のF1をイメージした『Renault R.S. 2027 Vision』が展示してありました。4月の「オート上海2017」で初公開されたコンセプトカーです。

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関連エントリーはこちら↓
http://serakota.blog.so-net.ne.jp/2017-04-19

コクピットは思っていたよりスケスケでした。

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リヤサスペンションはプッシュロッド式(フロントも同様)。

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ブースの奥では、F1とFE(フォーミュラE)が柱に張り付いていました。

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F1は40年にわたって「参戦を継続している」ことをアピール。

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FEは3シーズンつづけてチームタイトルを獲得しています。

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今回のフランクフルトモーターショー(IAA)では、メガーヌR.S.が世界初公開されました。レース関連の車両やコンポーネントに限定しないと取材時間が足りなくなるので、市販車やコンセプトカーは泣く泣く素通りするようにしていたのですが、このクルマは無理でした。

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メガーヌR.S.の世界初公開に合わせ、ルノーF1のニコ・ヒュルケンベルグが来場。

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【IAA2017】メルセデスAMGのレーシングカー展示 [F1]

プロジェクト・ワンを紹介した流れで、メルセデス・ベンツとAMGが占有するホールにあったレーシングカーの展示を見ていきましょう。

左側の矢印が指し示している建物はスマートがほぼ占有。ドーム屋根を持つ奥の建物はメルセデス・ベンツとAMGが占有。

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ドーム屋根を支える鉄骨も見どころです(個人的に)。

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レーシングカーは3台並んでいました。

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F1です。説明パネルには2017年型を示す「F1 W08 EQ POWER+」の記述がありましたが、リヤウイングは2016年までの規格に準じた仕様ですし、タイヤは幅狭だしで、「いくらなんでも違うんじゃないか」という気がいたします。特徴的なフロントサスペンションも違いますね。

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こちらはメルセデスAMG GT3。

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一番後ろに並んでいたのは、メルセデスAMG C63 DTM 2017でした。こちらはきちんと最新仕様になっています。

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メルセデスAMGペトロナス・モータースポーツのF1カーは、同チームとパートナーを組むクアルコム(Qualcomm)のブースにも展示してありました。こちらはきちんと「2016年車両」と表記してありました。

5GHz 802.11acと60GHz 802.11adのWi-Fi技術を用いて、車両からピット側へのデータ転送を行っている(802.11adの活用が増えていく方向)と、説明がありました。

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フェラーリ・ランドのジェットコースターが表紙とな [F1]

テクノロジー系のクルマの雑誌Motor Fan illustrated Vol.128 Gの真実 (モーターファン別冊)で、表紙がジェットコースターです。

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4月にスペイン・タラゴナ(バルセロナから約100km)にオープンしたフェラーリ・ランドが誇るイチ押しコースターです。

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112mの高さまで一気に上がって降りてきます(あぁ、やだやだ)。右隣に見えるのはピストンを模したフリーフォール。

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なぜ自動車雑誌でジェットコースターかというと、特集で「G」を取り上げているからです。加速度ですが、実質的には加加速度(ジャーク)がテーマとなっています(詳しくは本誌でご確認ください)。

「ジェットコースターの設計はどうなっているのだろうか」との疑問を抱きながらジェットコースターの設計・製造を行う三精テクノロジーズにお邪魔し、話を伺ったところ、このごろ自動車で課題になっていることが同じように課題になっていることがわかりました。

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いまは乗り心地が重要なんだそうです。「はぁ……」って感じです(詳しくは誌面でご確認ください)。



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ルノーが提示する2027年のF1:R.S. 2027 Vision [F1]

ルノーは4月19日、「オート上海2017」で2027年(つまり10年後)のF1像を提示する「R.S. 2027 Vision」を公開しました。

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ルノーはF1のキープレイヤーとして、今後少なくとも10年はF1に参戦しつづけるとの意思表明でもあり、その10年間に、モータースポーツで培った革新的な技術を順次量産車に展開していく旨を表明しています。

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ルノーはR.S. 2027 Visionを通じて、技術を中心としたF1カーの将来像を提示するだけでなく、F1のスポーツあるいはエンターテインメントとしての側面に関しても提案を行っています。

例えば、金曜日の夕方にリザーブドライバーやルーキードライバーを対象にした「ルーキー・ナイト・レース」を開催してはどうかとか、レース距離を250kmに短縮すると同時に、ロングとスプリントの2部に分割してはどうかとか。



車両のコンセプトは「人間中心」です。人間のパフォーマンスが競技の中心であることを伝えるため、コクピットは透明(ハニカム状の構造部材の製造は3Dプリンティングの技術を採用。リサイクル性も配慮)。ヘルメットも透明で、ドライバーの動きや表情が外からわかるようにしています。

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コクピットはポリカーボネート製のキャノピーを備えたクローズド。ロールバーは格納式で、転倒モードに入ったのを感知すると飛び出す仕組み。リヤウイングは格納&可動式です。

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コスト抑制の観点から、空力開発の範囲は前後ウイングとエンジンカバー、フロア、ディフューザーに限定。空力パッケージはシーズンあたり3仕様に制限することを提案しています。

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エンジンカウルを外した状態(&カウルオープン)。

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エンジンはV6ダウンサイジングターボを搭載。燃料噴射は(直噴ではなく)マルチポイントとしています(直噴&ポート噴射併用?)。これにエネルギー回生システムを組み合わせますが、熱エネルギー回生システム(ERS-H)の言及はなく、出力各250kWの運動エネルギー回生システム(ERS-K)をフロントとリヤに搭載するとしています(LMP1のトヨタTS050ハイブリッドと同様の構成)。

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エンジンとERS-Kを合わせた出力は1メガワット(1000kW=約1360ps)。車重は600kg。現状の2倍のエネルギー密度を達成したバッテリー(フォーミュラEがシーズン5から搭載する仕様と同等)の搭載を想定。レース走行距離が短くなるのに合わせ、燃料タンク容量は60kgにします(現在は約305kmのレース距離を走行するのに105kgに制限)。

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展示車両の製作過程です。ターボチャージャー(デカイ!)がしっかり載っているのですね。

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ギヤボックス(に関する言及はなし)ケーシングも本格的。「超複雑な油圧式サスペンションをやめ、シンプルなアクティブサスペンションにする」とプレスリリースに記述があります。現状のルールに対する不満の裏返しに感じられます。もっと早く実現するかも……。4輪操舵も装備。

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EV走行(モーターのみの動力で走行)モードも備えており、フォーメーションラップやピットレーン走行での適用を想定しています。その際、通常はホワイトに点灯するLEDライト(ルノーの量産車に共通するCシェイプのライトと側面のルノーダイヤ)のカラーをブルーに切り換えます。

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ホイールには「アクティブLEDライティング」が仕込まれており、順位やエネルギー残量などを表示。

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ステアリングホイールのディスプレイには、レースディレクターからの指示やフラッグなどの情報に加え、ファンランキングを表示。ランキング上位のドライバーは最終ラップに追加のブーストが与えられるとしています。フォーミュラEのファンブーストに似た取り組みですね。

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興味深い提案がたくさん詰まったコンセプトカーです。

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